博士の愛した数式 小川洋子

爆笑問題が出てる番組で小川洋子さんのことを知って
この前R-25にこの本が紹介されてて
そしてウチの大学の図書館にこの本があって
そんな偶然で手にした本。
今日一気に読んでしまった。
3時間弱かな?


このすっきりした読後感はなんだろう。


事故の後遺症で80分しか記憶の続かない博士
そして家政婦の私とその息子ルートのふれあいがつづられている。
ルートは博士が私の息子につけたあだ名だ。


記憶が続かないことでいろんな問題がおこるけれど
その問題の深刻さをどこか忘れさせてくれる
私とルートの気づかいや
博士の立ち振る舞いだったり。


これが心温まるという感覚なのでしょう。


博士が最後に書いたオイラーの公式を調べてみたけど
よくわからなかった・・・
作中でもこの公式が何を意味しているのか
明快な答えは出てこなかった。
そしてたるみも数学的な意味でどういう公式なのか
調べてみたけどわかりませんでした。
なんだか悔しいなぁ・・・



今感想を書いてて感じたが
感想文を書くという行為もある種の創作活動なのだと思う。
たるみは昔からモノを書くのが苦手だった。
これまでは単純に読書量の不足により
語彙や知識が少ないからとか
文章を書く経験が少ない(慣れてない)からとかが理由では
と考えていたけれどそうでもないようだ。


自己の外界への現出をひたすらに恐れるたるみは
思ったことをうまく書けない。
周囲の評価だったり、価値観の相違からくる冷たい視線、拒絶
を恐れてしまうんだ。
自分に関するものを書く時というのはいつもそう・・・
どこかに正解を探してる。