14歳からの哲学 池田晶子

わからないということがわかる。だから考える。
わからないということがわかっていない。考えようなどと思いつかない。
この本を読んでいてこんなことを考えた。


そして人にわからせることがいかに難しく、そして大切なことか。
哲学の本ってなかなかとっつきづらいけど、
この本はそんなことはなかったな。
わけのわからない専門用語だったり
アリストテレスとかソクラテスとか
過去の偉大な哲学者とされる人の名前は一度も出てこない。


読んで、自分で考える。
自分で考えることが哲学であるということを示してくれた
この本は私にとって意味のある本となった。


そしてこの本の中から気になったある一節をあげます。

わからないとわかっていることの方が賢い。

その方が気付きの量が増えていく可能性があるもんね。
なるほどなぁ。



ところで大学の哲学科とかでやっている哲学っていうのは
どちらを指すんだろうか。
「専門用語の解釈や偉大な哲学者の業績や考え方などの研究」
もしくは
「それらに触れながら自分で考える」


どちらにしてもただ覚えているだけだったら
勉強する意味も薄れるし
それにそれは哲学の歴史を学んでいるだけの気がするな。
自分で考えないとやっぱり哲学ではない気がする。


この本は哲学というものに対する
偏見と誤解を取っ払ってくれた本です。